ミルウォーキーエイトでインジェクションチューニングしたら、トルクと鼓動感があがったけど、もっと鼓動感を出したいけど可能なのかな?
こういった疑問にお答えします。
新しいミルウォーキーエイトに乗ると、ノーマルでも低速トルク感があり、4バルブエンジン特徴の高回転からの加速感も良く、高出力になったのがわかります。
4バルブは短い時間で多くの空気を吸気できるため、インジェクションチューニングだけでも高い出力を発揮します。
空冷大排気量エンジンの迫力ある豪快な加速が、上まで力強く続くのは、本当に気持ち良いです。
しかし、それとは逆に粘りのある低速トルクに、ゆったりとした心地のよい鼓動感を求める面も当然あります。
低い回転数でワインディングを、ドコッドコっと力強く走るのも最高に気持ち良いです。
この鼓動感に太い低速トルクは、ある程度はインジェクションチューニングで出すことはできますが、体にずっしりとひびく物理的な心地よい鼓動感は、フライホイールのみでしか実現できません。
それでは、ミルウォーキーエイトで、今まで以上のハーレーらしい鼓動感をさらに強くする方法を紹介します。
鼓動感とトルクは重いフライホイールからうまれる
ハーレー特有の粘りのある低速トルクと、鼓動感はクランクにある重いフライホイールが関係しています。
重いフライホイールが回ることによって、強い低速トルクに鼓動感がうまれる。
逆にフライホイールが軽くなれば、俊敏にエンジンが回るようになる。
現在のハーレーに求められているのは、ハイスピードクルーザーとしての俊敏な加速と高出力です。
これはハイウェイの最高速度アップや、ライバルメーカーに負けない為の高出力化や、ユーザーが求めた結果です。
日本でも、東名高速で最高速度120kmが試験導入されたり、ハイパワーを求めるクラブスタイル・HOGG・バガーなどに人気が集まっていることを見ても、ハーレーが4バルブエンジンを投入した理由がわかります。
FXDR114のようなパフォーマンス方面にふったビッグツインも発売されました。
画像元:https://baldeaglehd.com
そのため、重いフライホイールから生まれる鼓動感が、弱まるのは当然なことです。
鼓動感を出すフライホイールのヘビーウエイトリング
鼓動感を強くするにはフライホイールを重くし、フライホイールを力強く回せば強くなります。
- 現状の軽量フライホイールに、ウエイトリングを取り付け重くする
- 重いフライホイールを回すには、強い燃焼圧力が必要
- 強い燃焼圧力で、重いフライホイールを回せば、強い鼓動感に強い低速トルクが発生する
フライホイールを重くすれば、低速トルクと鼓動感は手に入ります。
TC・EVOでもさらなる鼓動感を手に入れるために、フライホイールにSK材のウエイトリングを溶接して、心地よい鼓動感ともに、強烈に粘る低速トルクを発生させていました。
ミルウォーキーエイトでも、技術の積み重ねができ、ヘビーウエイトフライホイールで本物の鼓動感を出すことが出来るようになりました。
シートやハンドルから伝わる物理的な心地よい振動の鼓動感は、音にまどわされないズッシリと体に響く振動です。
本物の鼓動感を感じたければ、フライホイールにウエイトリングを付けて味わいましょう。
求める味や性能に違うと感じたら、足らないものを加えれば良いだけです。
ハーレーは長く楽しめるバイクです。
こういった技術の追求ができているのが、ハーレーの良さと言えます。
しかし、重いフライホイールは、ミルウォーキーエイトの俊敏な加速が弱まります。
俊敏な加速を取り戻すには、強い燃焼圧力とフリクションを下げる必要があります。
強い燃焼圧力を得るには、多くの混合気をシリンダーに充填させることが必要になり、その役割を担っているのはハイカムです。
重いフライホイールでうすまったものは、高性能なハイカムやピストン、シリンダーヘッドで簡単に取り戻せます。
さらに詳しくフライホイールについては、こちらのフライホイールで史上最高の鼓動感と低速トルクを手に入れる!を読んでみてください。
ヘビーウエイトフライホイールで薄まったレスポンスを取り戻す
エンジン出力は吸気できる混合気の量で決まります。
重いフライホイールでうすまった俊敏な加速は、ハイカムと低フリクションピストンで取り戻す。
ハイカムで多くの混合気を取り入れトルクをだす
エンジンのエネルギーはシリンダーヘッドから始まります。
ミルウォーキーエイトの4バルブエンジンは、TCの2バルブより、同じリフト量であれば、より多くの混合気を吸気できます。
そして、このリフト量を決めるのがハイカムです。ディレーションを広くとるカムであれば、カムのオーバーラップにより高回転・高出力が可能になります。
ハイカムで多くの混合気を吸気させて点火プラグで着火させると、強い燃焼圧力が発生します。
ノーマルのミルウォーキーエイトでも、かなりのパワーはありますが、4バルブのハイカムはTCとは比較にならないほどの飛躍的にパワーがあがります(排ガス規制のためパワーが大幅に開放される)
ハイカムだけでもかなりパワーを得られますが、さらにパワーを引き上げます。
低フリクションピストンで馬力をあげる
エンジン内部のフリクションは、ピストンがもっとも大きい。
この抵抗が低ければ、ハイカムで得た強い燃焼圧力を効率よく、重くしたフライホイールに伝えられ、上まで力強く回る馬力が手に入ります。
どんなに強い燃焼圧力でも、フライホイールに伝わらなければ意味がありません。
腰上のハイカムとピストンで得た効率の高い燃焼圧力を、腰下のフライホイールに高効率で伝える。
これで粘りのある強い低速トルクに鼓動感、力強く上まで回る馬力が手に入ります。
低フリクションピストンについて詳細な記事がありますので、ぜひ、こちらの【低フリクション】ハーレーこそ最先端のピストンが必要!も読んでみてください。
まとめ
ミルウォーキーエイトが登場して7年ほどたち、少しづつ技術と情報の蓄積が出来上がってきました。
いつの時代も新しいものを最初から否定すると時代に遅れていきます。
まだまだ、ミルウォーキーエイトの魅力を引き出すことは可能です。サイドドラフトからダウンドラフトにデザインをいじらずに出来れば、さらにパワーをだせます。
パワーを上げられれば、鼓動感も引き上げられ、燃費も向上します。
チェーンドライブにして、ファイナル比をロングにすれば、せわしなくシフトチェンジしなくても、鼓動感をずっと心地よく感じられます。
いつの時代のハーレーにも素晴らしい魅力があります。
その魅力を引き上げることは可能です。
今日も、最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
ARIGATO BIKE
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