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【2020年版】M8とTCを比較!ハーレー史上最高のエンジンはツインカム

ハーレー TC103 馬力
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ミルウォーキーエイトが発売され5年ほど経過しましたが、現在でもツインカムの方が優れていると言えます。

ミルウォーキーエイトと比較してツインカムの良い点と、ツインカムのパフォーマンスや味わいの引き出し方を紹介したいと思います。

最近はミルウォーキーエイトの話題が多く、ツインカムの情報発信が減ってきています。

雑誌などでもミルウォーキーエイトの方が、ハイカムでパワーが上がると書かれていて、もうツインカムの時代は終わったかのような雰囲気があります。

しかし、そんなことはありません。

吸気効率は2バルブのツインカムの方が優れていて、4バルブのミルウォーキーエイトは「ポートレイアウトのサイドドラフト」を変えない限り、ツインカムの吸気効率や充填効率を上回ることは困難と言えます。

ミルウォーキーエイト デメリット

サイドドラフトを採用する以上、ツインカムエンジンがもっとも優れていると言っても過言ではありません。

それでは、ツインカムの優れている点と、ツインカムの鼓動感やパフォーマンスをあげる方法を、画像やイラストを添えて解説していきたいと思います。

ミルウォーキーエイトとツインカムエンジンのの比較

ツインカム ミルウォーキーエイト 比較

TCは2,000ccを超えるエンジンでキャブかインジェクションを選べる

ツインカム キャブ 2,000cc

ツインカムエンジンの魅力の1つが、キャブ仕様とインジェクション仕様があり、どちらの仕様でも2,000ccオーバーのカスタムが可能な点です。

キャブの味わいに2,000ccオーバーのハイパフォーマンスを、ツインカムでは手に入れることができ、S&SやJIMSなどのパフォーマンスメーカーからは、キャブ仕様の大排気量コンプリートエンジンが販売されています。

ハーレー ツインカム 143ci

ミルウォーキーエイトではキャブ仕様がないため、キャブで大排気量にすることは不可能と言って良いでしょう。




ロングストロークエンジンはTCの2バルブのほうが効率が高い

横から混合気を吸気するサイドドラフトの、ロングストロークエンジンの理想的なバルブ数は、ツインカムが採用している2バルブです。

ハーレー ツインカム スワール

横から入ってきた混合気は、1つのインテークバルブから、燃焼室を回るようにシリンダー内に充填されるため、より多くの混合気がスムーズに、ピストンの中心に向かって吸気させる事ができます。

ミルウォーキーエイトは4バルブのため、横から吸気された混合気が2つのインテークバルブで奪い合って乱気流が生じ、シリンダー内に混合気がスムーズに入りにくい。

ツインカム サイドドラフト ブランチヘッド

4バルブエンジンでスムーズに吸気させようとしたら、横から吸気させるサイドドラフトではなく、V-ROD、スポーツスターSが採用していた上から吸気させるダウンドラフトです。

4バルブではダウンドラフトが優れていることは、ハーレーダビットソン社が採用していることでハッキリしています。

V-ROD ダウンドラフト

しかし、ミルウォーキーエイトではタンクのデザイン上、採用するのは難しかったのだと思います。

それでは、ミルウォーキーエイトの充填効率を超えるツインカムの低速トルクと馬力の出しかたを紹介します。




ツインカムの力強い低速トルクと全域でパワーをあげる方法

粘りのある低速トルクを生み出すフライホイール

ヘビーウエイトリング フライホイール

ハーレーの魅力にあげられるのが、力強く粘りのある低速トルクです。

この低速トルクは、重いフライホイールが回ることによって生まれます。

フライホイールが重いほうが慣性モーメントが強く、その強いエネルギーを持ったフライホイールが回りだすと、簡単に止まることはなく、アイドリングを下げても安定して回り続けることが出来ます。

安定して回転を続けられるため、低い回転数でもワインディングをドコッドコっとゆうゆうと登り続けることができます。

逆にフライホイールが軽いと、俊敏なアクセルレスポンスを得られます。

しかし、馬力は上げやすいですが、回転を続けるエネルギーが弱いためトルクが落ちます。

EVO以降、鼓動感が弱いと言われる理由は、ハーレー社が時代に合わせ高回転・高出力を目指しフライホイールを軽くしたためです。

強烈な低速トルクに、ドコッドコっとした鼓動感を得るには、物理的にフライホイールを重くするヘビーウエイト化が必要になります。

ハーレー 鼓動感 フライホイール

作業はフライホイールに「ヘビーウエイトリングを溶接で接合」と、「クランクシャフトの芯出し」を行うのみです。

スキル・ノウハウを求められる作業ですが、高額なチューニングではないので、低速トルクや鼓動感に物足りなさを感じる場合に、ぜひチューニングしてください。

フライホイールのヘビーウエイト化は、詳細な記事がありますので、こちらの、フライホイールで史上最高の鼓動感と低速トルクを手に入れる!を読んでみてください。




シリンダーヘッドの高効率化で全域でパワーをあげる

ハーレー ブランチヘッド

先ほど述べたように、サイドドラフト(横から吸気させる)のロングストロークエンジンのバルブ数は、2バルブがもっとも充填効率が高く、その充填効率を決めるのが、このシリンダーヘッドです。

ハーレー ブランチヘッド

しかし、ノーマルのシリンダーヘッドは

  • 燃焼効率の悪い燃焼室
  • 吸気効率の低いバルブシート
  • 混合気がスムーズに通りにくいポート(吸気通路)

この状態で混合気を燃焼させても、強い燃焼圧力を生みだせずに、低回転では圧縮抵抗に負けてしまい粘りのある低速トルクが発生しません。

トルクが発生しなければ、回転数による馬力も発生しません。

このシリンダーヘッドの改善のポイントは、以下の3点があげられます。

  1. 「燃焼室の形状を最適化」で燃焼効率をあげる
  2. 混合気の流速を高める「バルブシートカット」を施す
  3. 「ポート加工」で突起物をなくし、混合気をスムーズに取り入れられる吸気通路を見直す

上記3点で、混合気が燃焼室へ、すばやく多く取り入れることができ、短時間で効率の高い燃焼が可能になります。

エンジンから生まれるパワーはすべて、このシリンダーヘッドの燃焼室から始まります。

シリンダーヘッドについては、詳細な記事がありますので、こちらの、シリンダーヘッドの高効率化でボアアップせずにトルク・馬力があがる!も読んでみてください。

サイドドラフトでは、2バルブのツインカムのほうが充填効率は4バルブを上回りますが、その充填効率をさらにあげるのが、シリンダーヘッドの燃焼室です。

このエリアはエンジニアのノウハウが詰まったコアな箇所なので、エンジニア同士はもちろんメーカー同士でも、形状が異なります。

さらにガソリンのオクタン価によって容積が変わるので、極めて重要な箇所です。

ぜひ、エンジンの心臓部のシリンダーヘッドの高効率化で、すべてのパワーを上げてみてください。

パワーが上がれば重いフライホイールを力強く回すことができ、よりハーレーらしい味わい深いエンジンに、V型2気筒大排気量エンジンの豪快な加速を味わえます。




TC103で究極に効率を上げれば120馬力にトルク16キロを発揮する

2バルブエンジンの最高峰スーパーXR-TCでは、サイドドラフトの独立吸気で効率を高め、充填効率をスワールで最大限向上させ、TC103(1,689cc)で後軸120馬力にトルク16kgを発生させられます。

このサイドドラフトの独立吸気は、2バルブだからこそ高い充填効率を得られます。

ロングストロークエンジンのパフォーマンスをあげるなら、ツインカムがもっとも優れていると言えます。

さらに詳しくツインカムのパワーとトルク、鼓動感を引き出したい方は詳細な特集記事がありますので、こちらの圧倒的なパワーと巨大な低速トルクを得て、更なる極上のモアトルクと鼓動感のチューニング方法を詳細に説明! 加工費用とパーツ価格、工賃も説明!を読んでみてください。

まとめ

ハーレーの寿命は一般的に60年と言われています。

各年代のエンジンに、求める味や性能に違うと感じたら、足らないものを加えることができる、とても面白いエンジンです。

以下に、ポイントをまとめています。

  • ミルウォーキーエイトの4バルブエンジンは、「サイドドラフト」のポートレイアウトを変更しない限り、2バルブのTCの充填効率を超えるのは極めて困難といえる
  • ツインカムエンジンは2,000ccを超える排気量でも、キャブ・インジェクションを選べる
  • ハーレーらしい鼓動感はフライホイールから生まれる
  • エンジンの心臓部はシリンダーヘッドで、高効率化で全域においてパワーが向上する

車はハイブリッドから次世代に変わりつつある中で、ハーレーダビッドソン社は厳しい排ガス規制のなか、空冷大排気量エンジン「ミルウォーキーエイト」をリリースしてくれました。

ミルウォーキーエイトの4バルブエンジンは、ツインカムの効率には勝てない部分もありますが、他の年代のエンジンとおなじように、年々面白いエンジンになっていくはずです。

 

今日も、最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

ARIGATO BIKE

 

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