- ハーレーのマフラー音を、自分の好きな音にしたいけど、どのマフラーを買えば良いかわからない
- マフラーを試聴させてくれるところはないので、購入前に音の傾向を知りたいができない
こういった疑問にお答えします。
音は実際に聞かないと、わからないと思うかもしれませんが、楽器と同じようにマフラーの音にも傾向があります。
マフラーの材質や厚さ、長さなどの違いで、音量・音質が変わる
その傾向がわかれば、買わなくても音質が推測できるようになる
マフラーは安い買い物ではないので、好みの音かわからないで購入するのは、リスクがあります。
実際、私の周りに何本も買ったという人が結構います。
しかし、楽器と同じように、マフラーも音の傾向がありますので、買わなくても推測はできます。
ポイントからいうと下記の特徴になります。
以下の特長をもったマフラーが、一般的に販売されている
- 太くて短いマフラーは、大きな音の重低音で、高回転でパワーが発揮され、アクセルレスポンスも良い、パフォーマンスマフラーに多い
- 細くて、ノーマルと同じぐらいの長さのマフラーは、ほどよい重低音で、ハーレーらしい低速トルク向きのマフラーが多い
音質はマフラーが太くなるにつれて低くなる。
- 太いマフラーほど重低音になり、高回転でパワーがでる
- 細いマフラーほど低音になり、低速トルクがでる
上記にくわえて、材質の厚みがあるほど重低音になっていく。
音量はマフラーが短くなるにつれて大きくなる。
- 短いマフラーほど爆音になり、高回転でパワーがでる
- 長いマフラーほどこもった音になり、低速トルクがでる
最近は見なくなってしまいましたが、歯切れのよいマフラーは、先がしぼっているマフラーです。
詳細は下記のマフラー形状、材質別に記載しています。
マフラーの音質・音量の傾向
これから紹介するマフラー音の傾向は、比較しやすように同じメーカーで説明します。
傾向がわかれば、他のメーカーにも応用できます。
説明するメーカーはバンス&ハインズ(VANCE & HINES)です。
さまざまなスタイル・デザインで豊富なレース実績があり、ハーレーの世界で1番人気のあるマフラーメーカーです。
ハーレーらしい人気の重低音マフラー
- スチール製
- 材質の厚さは肉厚
- エキパイ径は太い
- エキパイはノーマルより長い(短いと爆音系)
ツーリング・ソフテイル・ダイナ・スポーツスターの、全てのモデルで人気があります。
エキパイが太く肉厚なので、重低音を響かせる。加えて管長がノーマルより長いため力強い低速トルクが発揮されます。
レーシーな乾いた音(低音)

- ステンレス製またはチタン製(アップスイープはステンレス製で肉薄の為、レーシーな乾いた音)
- 材質の厚さは肉薄
- エキパイ系は細い
- エキパイはノーマルより短い
スポーツスターや、ハイパフォーマンス系のソフテイル・ダイナで人気があります。
アップスイープはメガホンタイプの為、中回転以上でパワーが出てリニアなアクセルレスポンスが特徴です。
刺激的な爆音マフラー

- スチール製
- 材質の厚さは肉厚
- エキパイ径はノーマル(太いと重低音)
- エキパイは短い(ノーマルの長さだと重低音系)
ツーリング・ソフテイル・ダイナ・スポーツスターの全てのモデルで人気があります。
エキパイが細く短いのは爆音です。
バンスアンドハインズの爆音ランキングがあったとすれば1位です。
細いので高回転でパワーは出しにくいですが、アクセルレスポンスが良いため走っていて気持ちの良いマフラーです。
低速トルクが強くこもった音

- スチール製
- 材質の厚さは肉厚
- エキパイ系は細い
- エキパイはかなり長い
エキパイが長いタイプは、低回転から力強いトルクが発生します。
排気慣性があるためリニアなアクセルレスポンスはありません。
しかし、力強い低速トルクと相まって、空冷エンジンらしいおおらかな走りができます。
チョロ・チカーノスタイルで、人気のフィッシュテールはこもった低い音がする(下記の長さは36インチ)

M8のフィッシュテールは現在、上記のバッサニとサムソンのみです。
4つの音量・音質の傾向は、メーカーに関係なく共通ですので、他メーカーでも当てはまります。
材質・エキパイ径、長さからみた音質の傾向
マフラーの材質で変わる音質

- スチール製:重低音ですが、肉薄だと回転数にともなって、スチール特有の高音が発生する。
排気量が小さいと高音が発生する傾向がある。 - ステンレス製:排気量に関係なく、肉厚だと、どの回転域でも重低音(サンダンス ボマーが典型的)
※スチール・ステンレスともに肉厚くなると、重低音に変化していきます。
サンダンスのボマーは、ステンレス製で肉厚なため、低回転から高回転まで重低音を出す代表的な重低音マフラー。
※同じ厚さなら固い素材ほど低音になります。
スチール < ステンレス < チタンの順で固くなり、同じ厚さならチタンが重低音になります。
しかし、マフラーでチタンを使用するケースは、薄くても強度を保てるために使用されます。
結果チタンマフラーはレーシーな乾いた高音になります。
エキパイ径が太くなると重低音になる

- 細い:低音になり、低速トルクが出る
- 太い:重低音になり、高回転時にパワーが出る
エキパイが長いと低速トルクが強く、こもった音になる

エキパイの長さにより特性が変わります。
- 短い:乾いた爆音で、高回転でパワーが発揮されます。
- ノーマルと同じ:重低音でバランスが良い。
- 長い:こもった重低音で低速トルクが出る。

スリップオンの音質・音量の傾向

スリップオンで、純正スタイルを大事にし適度な音量を求めている方は、スクリーミンイーグルか、北米マフラーを選んでいます。
音量に物足りない方はクロームワークスを選択しています。
クロームワークスの音質・音量の傾向
- 3インチ :重低音で、2.5インチと比べたら、少し音は抑えめで重低音
- 2.5インチ:爆音・低音で、3インチと比べたら、音は大きめの低音(スポーツスターで、アクセル開け気味だと、肉薄のため高音が追加される)
クロームワークスは刺激的な爆音です。バンスアンドハインズのショートショットと同等です。
クロームワークスについて、詳細な記事がありますので、こちらの、【重低音】スリップオンで評判の高いクロームワークスの特徴も読んでみてください。

スクリーミンイーグル・北米マフラーの音質・音量の傾向

音質は、クロームワークスと同じような重低音で、音量は北米マフラー < スクリーミンイーグル < クロームワークスという感じです。
音質は、北米マフラーよりスクリーミンイーグルの方が重低音です。
北米マフラーは日本仕様の音質と同じで、音量が少し大きくなる程度です。純正イメージを大事にしたい方におすすめです。
燃調について

排気と吸気はセットで交換しなくてはならないので、吸気のエアクリーナー交換することを前提にしましょう。

人間の呼吸と同じで大きくはくには(マフラー)、大きく吸い込む必要があり(エアクリーナー)、大きく吸い込んだらその分のガソリン(燃調)が必要です。
燃調はフラッシュチューニングかフルコンが主流となっています、フラッシュチューニングではFP4に注目が集まっていますが、スマホで簡単にチューニングできるデバイスではありません。
必ず、日本の正規品で手厚いサポート(電話やメール)を受けられるカスタムショップでチューニングすることが必須です。
まとめ
ここまで「重低音からレーシーなサウンドまでのマフラー選び」について、説明しました。
以下に、重要なポイントをまとめています。
以下の特長をもったマフラーが、一般的に販売されている
- 太くて短いマフラーは、大きな音の重低音で、高回転でパワーが発揮され、アクセルレスポンスも良い、パフォーマンスマフラーに多い
- 細くて、ノーマルと同じぐらいの長さのマフラーは、ほどよい重低音で、ハーレーらしい低速トルク向きのマフラーが多い
音質はマフラーが太くなるにつれて低くなる。
- 太いマフラーほど重低音になり、高回転でパワーがでる
- 細いマフラーほど低音になり、低速トルクがでる
上記にくわえて、材質の厚みがあるほど重低音になっていく。
音量はマフラーが短くなるにつれて大きくなる。
- 短いマフラーほど爆音になり、高回転でパワーがでる
- 長いマフラーほどこもった音になり、低速トルクがでる
最近は見なくなってしまいましたが、歯切れのよいマフラーは、先がしぼっているマフラーです。
こういった傾向を知った上で、ミーティングなどで、他のマフラーを観察して聞くと、だんだんと見た目で音質・音量がわかるようになってきます。
また、【買わなくてもわかる!】エアクリーナー交換の効果と選び方でエアクリーナーのポイントを抑えてチューニングすることが大切です。
さらに【最新インジェクションチューニング】馬力から費用や車検まですべてを解説!を読むと、性能面でも満足でき、もっともっとハーレーの面白さにハマると思います。
ぜひ、マフラー交換で空冷大排気量エンジンの魅力を開放してください。
今日も、最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
ARIGATO BIKE
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