燃調とは、燃料調節の略で、エンジンに供給するガソリン量を調整することを言います。
マフラーやエアクリーナーを交換すると、エンジン内に多くの空気が入ってきます。
しかし、ノーマルと同じガソリン量だと、空気の割合が多い状態となります。
空気が多く、ガソリン量が少ない空燃比だと、パワーやトルクが出る空燃比ではなくなります。
その結果、パワーの低下やエンジン温度が高くなりオーバーヒート、ノッキングを誘発する状況になってしまいます。
そうならないために、ガソリンの量を濃くし最適な状態に調整します。
これが燃調です。
そこで、こういった燃調に対する疑問をわかりやすくお答えします。
燃調のことを以下の呼び名で呼んだりしますが、基本的に同じと思っても大丈夫です。
- インジェクションチューニング:吸気した空気に見合ったガソリンを調整して供給する
- 空燃比・混合比(くうねんひ・こんごうひ)の調整:空気と燃料を比べたときの割合をいいます
※A/F(エーバイエフ): 英語だとAir / fuel ratioと呼びます
車も含めてノーマルでは通常、燃調の必要ありませんが、ハーレーの場合はノーマルでも燃調をした方が良いです。
理由は、走行風でしか冷やせない空冷エンジンで、1気筒最大1,000ccにせまるエンジンの排出されるガスをコントールすることが難しく、ノーマルの状態でガソリンの量を少なくしているためです。
ガソリンが少なければ、排出される排気ガスも薄くなります。
こういった事情もあり、ハーレーはノーマルでも燃調をした方が、エンジンはもちろんライダーにとっても快適な状態になります。
ノーマルの燃調については、詳細な記事がありますので、こちらの、ノーマルのハーレーでもインジェクションチューニングは必要か?も読んでみてください。
- パワー・トルクがあがる:ガソリン量が多くなって燃焼が強くなりエンジンのパワー、トルクがあがる。
- 鼓動感があがる:パワー、トルクがあがると、鼓動感というハーレーらしい振動を感じるようになる。
- ハーレーらしい音になる:燃焼が強くなり迫力ある音に変わる。
- ツーリングが快適になる:エンジンの熱が下がると、ライダーが感じる熱もさがり、快適なツーリングができるようになる。
- オーバーヒート・ノッキングが減る:エンジンの熱が下がると、エンジンにダメージをあたえるオーバーヒートや、ノッキングが減る。
※アフターファイヤーは、燃調に合わせて点火時期を調整すると減ります。
デメリットをあえてあげるとすれば、燃費が悪化するケースがあります。
そのケースは、パワー、トルク、鼓動感があがり、走りが楽しくなってしまいアクセルをたくさん開けてしまったケースです。
通常の運転をした場合は、燃費の悪化はありません。
むしろ燃調をすれば、必要以上にアクセルを開けなくても走行できるので、燃費が良くなるケースがあります。
・ハーレーの燃調のまとめ
ハーレーで燃調をすると、ノーマルでも楽しいハーレーがよりハーレーらしく楽しくなります。
エンジンの燃焼効率があがるので、とうぜん環境にも悪くありません。
ノーマルのガソリンが薄い状態では、エンジンが異常加熱しやすく、真夏の日本ではエンジンにとってもライダーや同乗者にとっても、過酷な状況になってしまいます。
もちろん、ノーマルでも他の空冷エンジンと同じように、走行風に気をつけて走行すればトラブルを起こすことはありません。
燃調をする方法はいくつかあるので、さらに詳しく燃調(インジェクションチューニング)について知りたい場合は、こちらの、【最新2020】おすすめのインジェクションチューニングを比較する!を読んでみてください。
ぜひ、燃調でハーレーを快適な状態にして、ノーマルでも楽しいハーレーをさらにハーレーらしくして楽しみましょう。
今日も、最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
ARIGATO BIKE
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