- フラッシュチューニングの価格は、どれくらいかかる?
- 他のマフラーに変えた場合も、もう一度、チューニングしたほうが良い?
- チューニングは、シャシダイを使用する方法と、ECMをショップに送ってデータを入れる方法があるけど、どちらが良い?
- 個人でチューニングは可能?
こういった疑問にお答えします。
フラッシュチューニングは、純正ECMを使用する安心感から、フルコンと同じように主流になりつつあります。
マフラー、エアクリーナー、ハイカムなどのライトチューンであれば、フルコンと比べて性能的に劣ることは一切なく、価格もフルコンに比べて5万円ほど安くなるケースがあります。
最近のFP4は、バンスアンドハインズはもちろん、FatBookなどの大手の商社が流通させているマフラーのベースマップも精度が高くなっているため、多くのショップで取り扱いがあり、サポートも充実しているショップがあるのが特徴です。
FP4は簡易的なチューニングですが、信頼できるチューナーによるインジェクションチューニングは、ハーレーのパワートルクはもちろん、味わいまでも引き出してくれます。
ぜひ、あなたのハーレーが本来持っている魅力を引き出し、気持ちよく走りライダーにもエンジンにも優しいハーレーにしましょう。
ただ、インジェクションチューニングのデータ作成方法が2パターンあるので、どちらが良いのか迷うと思いますので、費用面も含めて、詳しく説明します。
フラッシュチューニングにかかる費用
ショップにより価格・サービスは異なりますが、一般的に、ディレクトリンク、パワービジョン、FP4だと以下の金額ぐらいです。
1. シャシダイを使用したチューニング
チューニング機器+チューニング+取り付け工賃+オイル代など
13万円~20万円
2. 純正コンピューターを送ってデータを入れる
チューニング機器+データ入力
7万円~13万円
社外コンピューターに交換するフルコンの、ツインテック、サンダーマックスの料金は、本体15万前後でチューニング代5万円前後です。
フラッシュチューニングのFP4などはネットで購入できるため、購入するさいは必ず正規品で電話やサポートをしっかり受けられるカスタムショップを選んでください。
個人でインジェクションチューニングはまず不可能なので、安さだけで購入を決めずに信頼できるかどうかで選択してください。
インジェクションチューニングの比較は、こちらの、【最新2019】おすすめのインジェクションチューニングを比較する!を読んでみてください。
チューニングデータの作成方法
フラッシュチューニングのデータ作成には、2パターンあります。
- データ作成:1台1台シャシダイでチューニングする
- ダウンロードタイプ:すでにシャシダイで得ている汎用データを書き込む
シャシダイでデータ作成・ダウンロードタイプのどちらが精度が高い?
バイクには個体差があるので、1台1台シャシダイでセッティングしたほうが精度・パフォーマンスは高いです。
しかし、もともと純正に入っているデータも、車体と個体差はありますが、全ておなじデータを使用しています。
純正データが良いとは言えませんが、長年使用し、エンジン、車体が劣化していっても、調子を維持できる程度の補正範囲はもっています。
個体差を修正せずに「書き換えるだけのダウンロードタイプのフラッシュチューニングは、精度が低く問題がある」という話を聞きますが、この方法は上記で記載したとおり、ハーレーダビッドソン社や、他の車両メーカーもおなじような方法を採用しています。
シャシダイに乗せたほうが、精度が高いのは間違いありませんが、おなじ仕様のマップデータがあれば、書き換えるだけのダウンロードタイプが、問題がある精度とはいえない
ダウンロードタイプの前提:日本仕様のハーレーに、日本のオクタン価と交通事情にあわせたマップデータを、シャシダイですでに作成してあることが前提です。
アメリカ仕様のマップをダウンロードして使用するのは、オクタン価と交通事情も異なるためそのまま使用することはおすすめはできません。
その上で、個体差は純正以上に問題にはならないということです。
フラッシュチューニングの再セッティング料金
ダウンロードタイプは、他のマフラーを変更したさいに、すでに豊富なデータがあるので、データ転送のみで、数千円~3万円ほどの再セッティング料金で済みます。
シャシダイを使用する書き換えタイプは、マフラーに合わせたデータを再度シャシダイで制作するので、最初と同様の5万円程度はかかりますが精度は高いです。
- ダウンロードタイプ:数千円~3万円
- シャシダイを使用する:5万円以上
フルコンの場合は、ワイドバンドO2センサーを使用するシステムのため、他のマフラーや、ノーマルマフラーに交換しても、瞬時に空燃比を合わせてしまうので、再チューニングの必要がない場合がほとんどです。
長くハーレーに乗るようであれば、マフラー交換や大幅なチューニング、カスタムが多くなるケースも考えられるので、フルコンの方が安くなることはあります。
フルコンについては、詳細な記事がありますので、こちらの、【インジェクション最高峰のフルコン】ハーレーの性能を極限まで引き上げろ!を読んでみてください。
チューニングを個人で行うのは極めてむずかしい
シャシダイでセッティング、またはダウンロードタイプを選ぶにしても、プロショップへ依頼してください。
個人でのチューニングは、回転数とアクセル開度の組み合わせを考える必要があるので、走行して確かめるのは極めて困難です。
はっきりいってナローバンドのO2センサーで、オートチューンで期待どおりのセッティングを出すのは、まず不可能と思ってください。
これはFP4の問題ではなくナローバンドO2センサーの性質で仕方がないことなので、正確なセッティング出すにはシャシダイとワイドバンドO2センサーが必要です。
通販で購入しても、技術的なサポートを電話で受けられる正規代理店など、購入後のサポートのしっかりしているショップに必ず依頼してください。
■個人のフラッシュチューニングのリスク
- データ転送中・書き換え中にフリーズ
- 純正ECMとチューニングデバイスとの齟齬
- ソフトウェアとPC・スマホの相性
何かしらの理由でデータ転送中に中断してしまうと、データが崩れる・初期化される。その場合は、再インストール、最悪再購入になる場合があります。
オートチューンもナローバンドO2センサーを使用しているため、走行中のほとんどは働いていません。
精度の高いチューニングをするためは、バイク用品店など行きシャシダイに乗せる必要があります。
シャシダイからの結果から分析し、次のアクションが取れるかたにとっては、チューニングは楽しいと思いますが、チューニング費用を浮かせるためだとかえって費用がかかるケースがほとんどです。
O2センサーについては詳細な記事がありますので、こちらの、【ハーレーのインジェクション知識】O2センサーとは?故障の原因や外し方も説明を読んでみてください。
フラッシュチューニングの車検はアイドリング次第
車検は、アイドリングの検査のみです。
したがって、アイドリングをチューニングしている場合は、ノーマルマフラーに戻しても、ガソリンが濃くなっている状態なので、不合格になる可能性があります。
しかし、ほとんどのケースでアイドリング付近をチューニングする必要はないので、合格できると思いますが、チューニングしたショップへの確認が必要です。
パワービジョンは、タッチパネルで簡単にノーマルデータに戻せるので、確実に車検に合格します。
まとめ
ここまで、フラッシュチューニングの費用やデータの精度について解説いたしました。
以下に、ポイントをまとめています。
- フラッシュチューニングの費用は、総支払額で7~20万円
- データ作成は、シャシダイを使用したほうが精度は高いが、ダウンロードタイプは一般的な方法なので悪いとは言えない
- 他のマフラーに変えた場合は、再チューニング、再設定が必要になり、数千円~5万円程度の費用がかかる
- 車検は、ノーマルデータを保存できるパワービジョン以外はショップに確認が必要
- チューニングを個人で行うのは、精度、コストの面から言ってもメリットはほとんどない
フラッシュチューニングは、スキル・コストの差がショップによって異なるので、対面、電話などでしっかりとした説明をしてくれるショップを選び、最後までサポートしてくれる信頼できるショップを選んで下さい。
チューニングデバイスの選択も大事ですが、信頼できるショップと熟練したチューナーかどうかを見きわめる事が重要です。
今日も、最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
ARIGATO BIKE
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