ハーレーのマフラーで、日本を含めて世界で最も人気のある「バンスアンドハインズ」の、音量や音質、車検、チューニングなどを紹介します。
バンスアンドハインズの特徴は、なんといってもハーレーらしい迫力のある重低音です。
しかし、爆音としても有名です。
音量ランキングなんてものがあったら、ほとんどがバンスアンドハインズになると思います。
でも、そんな爆音でも人気があるには、理由があります。
■素材が肉厚のスチールを使用していて、ヒートガードも厚く、さらにメッキも厚い
- 肉厚は音が重低音になり、不快な音が発生せず、アクセル開けても音割れがない
厚みがないと、回したときに高い音が加わったり音割れがおこります。
■マフラーが短いのから、長いタイプまでラインナップされている
- 短いと刺激的な爆音で、長いと重低音になる
- 短いと馬力型で、長いとトルク型になる
バンスアンドハインズの人気には、こういった特長があるためです。
ステンレス製もラインナップされていますが、ステンレス製はサンダンスボマーのように肉厚で超重低音を狙ったものではなく、薄くして軽量化するためです。
バンスアンドハインズでいえば、コンペティションが軽量化目的で、ステンレス製にしています。
コンペティションは、ステンレス製の肉薄で、マフラーが短く、ヒートガードもないため、音は乾いたレーシーな音で馬力型になります。
今回は、バンスアンドハインズで一、二を争う人気の「ビッグラディウス」と「ショートショット」の特徴をお伝えします。
この特徴を知ると、その他のマフラーや、他社メーカーの特徴もわかるようになります。
それでは、インジェクションチューニングもふくめて、詳しくお伝えします。
ビッグラディウス2in2と2in1の特徴
ワンオフマフラーを製作するときに
「ビッグラディウスのような形状で、曲がりを強くしてください」などと
例に出されるほど人気があります。
実際に世界のカスタムシーンでも、ビッグラディウスに似ている形状の、ワンオフマフラーをつけているのを見かけると思います。
それだけ、ビッグラディウスはハーレー界を代表する、高いデザインのカスタムマフラーと言えます。
2in2は爆音で馬力型になる
音量はマフラーの長さによって変わります。
マフラーはノーマルマフラーと比べ、短いほど音が大きくなり、パフォーマンス面は馬力型になります。
ビッグラディウス2in2は以下の特徴があります。
- マフラーが短いため、中回転からパワーが発揮され、アクセルレスポンスが良い
- マフラーが細く短いため、音量は大きめで音質は重低音ではなく低音
現在のハーレーはフライホイールを軽量化して、さらにミルウォーキーエイトでは4バルブを採用しているので、中高回転、高出力エンジンになってきています。
ですので、その特徴を活かすならビッグラディウス2in2などはベストマッチと言えます。
マフラーの音量や長さ、太さについては、詳細な記事がありますので、こちらの、【買わなくてもわかる!】重低音からレーシーなサウンドまでのマフラー選びを読んでみてください。
2in1は重低音でトルク型になる
ビッグラディウスの2in2と比べると、下記の違いがあります。
- 2本から1本に集合し、集合部の絞りが強くない
- マフラーが長くて径が太い
この違いが、下記の特性に変わります。
- ビッグラディウスの2in2よりマフラーが長く太いため、排気慣性がより働き、低速トルクとともに馬力も上がる
- マフラーが太く長いため、音質は重低音になる
ビッグラディウスの2in1は見た目に迫力があり、音質が重低音でパフォーマンス面でも優れているマフラーです。
マフラーの長さや太さで変わる、パフォーマンスの傾向を知りたい方は、詳細な記事がありますので、こちらの、【買わなくてもわかる!】マフラーの太さで馬力の傾向がわかるを読んでみてください。
ショートショットスタッガードマフラーの特徴
ショートショットスタッガードの特長はなんといっても、この短いショートマフラーです。
短いマフラーは以下の特長があります。
- マフラーは短いほど音量があがるので、ショートショットは刺激的な爆音
- 馬力型のマフラーですが、マフラー径がほそいため、高回転までパワーは持続しにくい
- 排気慣性が強くないので、アクセルレスポンスが良い
- 下り坂などでは、マフラーの出口から空気が入り込みやすいため、ゴボゴボと音が発生しやすい(EFIのみ)
他のメーカーだとこれぐらい短いと、音割れが起きますが、バンスアンドハインズは材質もメッキ、ヒートガードも厚いので、上まで回しても不快な音割れはほとんどありません。
そのため、バンスアンドハインズのなかでも高い人気を誇っています。
バンスアンドハインズの車検・インジェクションチューニング
バンスアンドハインズのマフラーでは車検は通らない
バンスアンドハインズに、車検対応マフラー(JMCA)でないと車検に合格することはありません。
JMCAの型式に合う車両はごく一部です。
通常ラインナップされているバンスアンドハインズのマフラーでは合格しないので、ノーマルマフラーなど、すべてのパーツを保管してください。
理由は、サイレンサーに触媒がないため、排出ガスも音量も超えるためです。
車検の際は、必ずノーマルマフラーで受けてください。
もし、社外品で車検を受ける場合はいくつかのメーカーがありますが、ハーレー純正カスタムメーカーのスクリーミングイーグルの「ストリートキャノン・スリップオンマフラー」がおすすめです。
バンスアンドハインズのインジェクションチューニングは必要
バンスアンドハインズのマフラーに交換したら、インジェクションチューニングが必要になります。
もし、マフラーだけ交換した場合はアフターファイヤーの発生に、出力低下、エンジンの異常加熱などで、エンジンに深刻なダメージが残るケースがあります。
ですので、社外マフラーにする場合は、エアクリーナー交換とインジェクションチューニングを同時にカスタムしてください。
エアクリーナーについては、こちらの、【買わなくてもわかる!】エアクリーナー交換の効果と選び方を読んでみてください。
人間の呼吸と同じように、大きく吸わないと、大きくはく事はできません。
- 抜けの良いマフラーに交換しても、ノーマルのエアクリーナーでは、多く吸い込むことができないので、多く排出することはできない
- 排出できたとしても、点火時期があっていないため、エンジン内で燃焼しなければならない混合気が、マフラーに流れてしまって、マフラーの熱で燃焼し、パンパンとアフターファイヤーを起こしてしまう
マフラー・エアクリーナー・インジェクションチューニングは、セットで行うのがベストです。
インジェクションチューニングは下記の3つの方法があります。
- サブコン
- フラッシュチューニング
- フルコン
サブコンは何もしないよりかは良い程度なので、「フラッシュチューニング」か「フルコン」でチューニングをしてください。
バンスアンドハインズのFP4は「スマホで燃調」などの広告を見ますが、素人で満足のいくチューニングはまずできません。
ですので、FP4を購入して個人でチューニングする場合は、かならずプロショップで正規品を購入し、電話サポートなどしっかり受けられる、信頼できるショップから購入してください。
インジェクションチューニングについて、詳しく書いた記事がありますので、知りたい場合は、こちらの、【最新2018】おすすめのインジェクションチューニングを比較する!を読んでみてください。
まとめ
バンスアンドハインズは、本国アメリカではドラッグレースなどに盛ん参加して、高い成績を残しています。
そのため、高い品質や性能に加えて、ハーレーらしい迫力のあるサウンドをだしてくれます。
今回はそのなかで、一、二を争う人気の「ビッグラディウス」と「ショートショット」の特徴をお伝えしました。
他社メーカーよりも、スチール・メッキ・ヒートガードが厚い
- ハーレーらしい重低音になる
- 不快な高い音や音割れがない
短いマフラーから長いマフラーまである。
軽量なステンレス製マフラーもある。
- 短いマフラーは、刺激的な爆音で馬力型
- 長いマフラーは、重低音でトルク型
- ステンレス製のマフラーは、薄く軽量にできるため、乾いたレーシーな音
バンスアンドハインズの特長は、デザインも含めて、多くの要望に答えられる豊富なラインナップがあり、品質も耐久性も高いと言えます。
バンスアンドハインズで説明した内容は、他のメーカーにも当てはまります。
ぜひ、多くの情報を集めて、あなたのハーレーを理想の状態にして、安全に楽しんでください。
今日も、最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
ARIGATO BIKE
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