- 空冷スポーツスターで高速走行時に、だんだんとハンドルや車体が、ブルブル震えるするんだけど、どうしたら防げる?
- カスタムしたら走行中に、ハンドル・車体がブレるようなってしまった。。。
こういった疑問にお答えします。
空冷スポーツスター乗りなら経験されたかたは多いと思います。
高速走行時にハンドルがブレるようになり、手やステアリングダンパーで抑えようとすると、今度は車体がフラれるようになります。
この現象の原因はハッキリしています。
原因は純正のスポーツスターは、トレール量が最低限しか確保されていない。
この減少はトリプルツリーの交換で直せます。
リアサス延長、フロントホイールのインチダウンしても、最適なトリプルツリー交換をすれば、220km出してもハンドルが振られることは一切なくなります。
それでは、トリプルツリーとトレールの関係について解説します。
トレール量とハンドルのブレ
トレール量は下図の距離です。
この距離を増やすとトレール量が増え、直進安定性が増します。
下記のカスタムはメジャーですが、トレール量を意識してカスタムしないと、さらにトレール量が減少し振られる現象が増えます。
- フロントフォークの突き出し
- リアサスペンション延長
- フロントホイールのインチダウン
- リアホイールのインチアップ
ディメンションの変更で見た目はレーシーになったりしますが、見た目だけで危険になります。
純正でもブレるわけですから、さらにトレール量を減少させるとリスクが増えます。
スポーツスターのハンドルのブレの直し方
トリプルツリー(みつまた)でトレール量を適正化にすれば直ります。
トレールを確保すれば、220km出しても車体のブレは起こりません(リアサス延長、フロントホイールインチダウン)
トリプルツリーのオフセットでトレール量を増やす
下図のキャスターのように、トレール量を増やすと安定して進みますが、減らしたりマイナスだと不安定で走れません。
特にスピードが上がるとさらに顕著に表れます。
トレール量を増やすには、ステムシャフトとフォークのオフセット(距離)を変更する。
現在、日本で正確なトレール量を最適化でき、危険なブレを直せるトリプルツリーは、サンダンスの「トラックテック ステディ アライメント トリプルヨーク」のみです。
サンダンスのトリプルツリー詳細:https://www.sundance.co.jp
オフセット量は50mm・45mm・40mm・35mm から選択出来ます。
必ず前後サスペンション、前後ホイールサイズを伝え、車両にあったトリプルツリーを選んでもらいましょう。
トレール量の増加はフロントブレーキ時にも有効です。
ステアリングダンパーのみで対処しようとすると、車体がいきなりブレ始めるので気を付けてください。
まとめ
スポーツスターはダートトラックで勝つために開発された、まぎれもないハーレーのレーサーです。
決して初心者向けのハーレーではありません。
ビッグツインは1カムだったり、2カムですが、スポーツスターは4カムを採用しています。
そのためビッグツインには出来ない、高回転から俊敏で力強い加速がスポーツスターでは可能です。
しかし、ダートコースを起源としている為、高速走行を想定しておらず、現在でもその傾向を持っています。
その傾向が最低限のトレール量です。
東北自動車道の一部区間で120km/hへ最高速度制限が引き上げられました。
高速走行時にハンドルの振れを感じる方は、トリプルツリーを交換しトレール量を確保してください。
スポーツスターは非常にポテンシャルの高いハーレーです。
排気量アップしなくても、チューニングで後軸で100馬力を出すほどです。
スポーツスターで100馬力出すためのパーツを知りたいかたは、こちらの、【100馬力】スポーツスターで狙う!ボアップせずに狙う!を読んでみてください。
ぜひ、スポーツスターの苦手な部分をなくし、ポテンシャルを引き出し安心してツーリングを楽しみましょう。
今日も、最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
ARIGATO BIKE
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