機械工学

【バランサーは外せる】ソフテイルが採用した理由と鼓動感との関係

ハーレー バランサー 外し
  • なぜ、ソフテイルにバランサーが使用されているのか?
  • バランサーは鼓動感も、消してしまうものなのか?
  • バランサーは外せるものなのか?

こういった疑問にお答えします。

結論からいうと、

  • バランサーは、不快な振動の「高周波のびびり振動」を消すためのシステム
  • バランサーは鼓動感を消すものではないが、ある程度は鼓動感を弱めてしまう
  • 不快な振動の「高周波のびびり振動」の原因をなくせば、バランサーは必要ない

それでは、写真などを使い、詳しくお伝えしていきます。

ツインカムエンジンはハーレー史上最高のエンジンである

バランサーやラバーマウントを採用している理由

ハーレー バランサー 外す

バランサーやラバーマウントを使用している理由は、以下の2点があげられます。

  1. エンジンとフレームに隙間がなく、リジッドフレームに見えるソフテイルフレームを使用するため(ラバーマウントモデルはすき間が多くなる)
  2. フライホイールの芯出しを簡略化させたために発生した「不快な高周波のびびり振動」をなくすため

リジッドマウントは、美しいフレームを維持するために使用している

ツインカムのソフテイルは、チェーン駆動のバランサーを使用しています。

ミルウォーキーエイトのソフテイルは、ギア式のデュアルバランサー(フロント・リア)を使用し、ツーリングモデルのラバーマウントは、シングルバランサー(フロントのみ)を採用しています。

ハーレー バランサー 外す
画像元:https://www.revzilla.com

1980年台に登場したFLT・FXRは不快な振動をなくすために、エンジンとフレームの間にラバーを使用したラバーマウント方式を採用され、旧ダイナ・ツーリングモデルに受け継がれています。

ハーレー ラバーマウント
画像元:https://www.harley-davidson.com

唯一のリジッドマウントのソフテイルは、フレームと直にエンジンをマウントしているので、隙間がなく美しいスタイルが実現でき剛性も高い。

ハーレーは、カスタムビルダーが考案したリジッド風フレーム(リアサスが見えない)に手を加え、クラシカルで美しいソフテイルに仕上げました。

ハーレー バランサー 外し

ハーレーはソフテイルフレームのみに、コストが増すバランサーを採用しています。

ハーレー リジッドフレーム

やはりチョッパーを代表するカスタムハーレーは、フレームの美しさが重要な要素となるということです。




ハーレーは不快な振動をライダーに伝えたくない

ヘビーウェイトリング

「不快なびびり振動」が発生する理由は以下です。

フライホイールのクランクシャフトの芯出しの精度を下げて、生産量を上げるため

ハーレーは低速トルク向きのエンジン形式ですが、高速道路の最高速度アップにも余裕を持って走行できるように、高回転化、高出化にシフトしていきました。

しかし、回転数に比例して「不快な高周波のびびり振動が強くなる」という問題が発生しました。

不快な振動の原因は、フライホイールの芯出しの精度が低いためだったのですが、精度を高めると需要に見合う生産ができないために、不快な振動を伝わらないバランサーとラバーマウントを採用しました。

結果、不快な振動をライダーに伝えないことに成功し、生産力を上げるとともにライバルメーカーに負けない乗り心地が実現しました。

すべてのシリーズでラバーマウントを採用するほうが、同じエンジン仕様で対応できるため、コスト面のメリットは大きいです。

しかし、ラバーマウントを採用すると、フレームを大きくする必要があるため、ミルウォーキーエイトになってもデュアルバランサーで不快な振動をなくし、美しいスタイルのソフテイルフレームを維持させました。

バランサーで鼓動感を消すことはできない

ハーレーはラバーマウントやバランサーを採用することで「不快な高周波のびびり振動」は解消されました。

しかし、バランサーを使用しているソフテイルのほうが、ツーリングモデルや旧ダイナと比べ鼓動感は弱いと言われています。

それは、エンジンの振動は同じでも、ラバーで振動が増幅され、車体大きく揺らす事ができるためです。

ハーレー ラバーマウント 鼓動感

そのため、バランサー付きのソフテイルは鼓動感が弱く、ラバーマウントのほうが強いという意見が増えました。

  • バランサーは鼓動感をある程度は弱くする要因ではあるが、あくまでも「バランサーシャフト」という、「不快なびびり振動」をなくすためのシステムである
  • 重いフライホイールが回ることによる鼓動感までも、なくなるものではない

もし、V型2気筒エンジン特有の振動を消すのであれば、V-RODが採用していたシリンダーの狭角は60度にするはずです。




クランクの芯出しを行えばバランサーは外せる

ツインカムのバランサーは外せます。

ミルウォーキーエイトはまだ技術・ノウハウ・情報の蓄積がないため、これからですが、ヘビーウエイトフライホイールは成功しています。

ミルウォーキーエイトの本物の鼓動感を増す「ヘビーウエイトフライホイール」については、詳細な記事がありますので、こちらの、【ミルウォーキーエイト】本物の鼓動感をフライホイールで強くする!を読んでみてください。

ミルウォーキーエイト 鼓動感
【ミルウォーキーエイト】本物の鼓動感をフライホイールで強くする! ミルウォーキーエイトでインジェクションチューニングしたら、トルクと鼓動感があがったけど、もっと鼓動感を出したいけど可能なのかな?...

ツインカムにバランサーが必要になったのは、クランクシャフトの芯出しの精度が低いために「不快な高周波のびびり振動」が発生したためです。

つまり、クランクシャフトの芯出しの精度を上げれば、バランサーは必要なくなり外せます。

バランサーを外せば、弱まったと言われる鼓動感(硬質な振動)を強くでき、バランサーのデメリットのフリクションや、重量増による馬力・トルクのロスを取り戻すことができます。

しかも、エンジンとフレームが直にマウントされているので、パワーの伝達力が強く、ラバーマウントよりもパワーは出しやすく、エンジンもフレームの一部となるので剛性もあがります。

マフラーもソフテイルのほうが自由度は高い、ラバーマウントはエンジンとフレームが異なる振動を起こすので、クラックなどの問題が発生することがある。

まとめ

ここまで、ソフテイルが採用しているバランサーについて解説いたしました。

クラシカルで美しいソフテイルフレームを活かすために、ハーレーはバランサーを採用し次世代エンジンのミルウォーキーエイトでも、リジッドフレームに見えるソフテイルフレームを採用しています。

以下に重要なポイントをまとめています。

  • フライホイールのクランクシャフトの芯出しの精度をさげ、生産量を上げるためにバランサーが採用された
  • バランサーは「不快な高周波のびびり振動」を消すためのシステム
  • 美しいソフテイルフレームを、ラバーマウントで大きくしたくない
  • バランサーは、フライホイールから生まれる鼓動感までも消すものではない
  • クランクシャフトの芯出しを行えば、バランサーは必要ない
  • バランサーで弱まった言われる鼓動感に、馬力、トルクも取り戻せる

ミルウォーキーエイトでもフライホイールの軽量化から、鼓動感が弱まったと言われていますが、【ミルウォーキーエイト】本物の鼓動感をフライホイールで強くする!で本物の鼓動感を出すことができます。

ミルウォーキーエイト 鼓動感
【ミルウォーキーエイト】本物の鼓動感をフライホイールで強くする! ミルウォーキーエイトでインジェクションチューニングしたら、トルクと鼓動感があがったけど、もっと鼓動感を出したいけど可能なのかな?...

ハーレーは、求める味や性能に違うと感じたら、足らないものを加えることができます。

ハーレーは長く楽しめるバイクです、楽しみましょう。

 

今日も、最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

ARIGATO BIKE

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